9月12日恒例の「おせがき」は、「施餓鬼会(せがきえ)」「施食会(せじきえ)」などといわれ、各宗派を通じて行われる仏教行事の一つです。
餓鬼道に落ちた飢餓に苦しむ者たちを救うために水や食べ物を施す修法で、盂蘭盆会の精霊供養と同時に行うところもあります。
その由来は、『救抜焔口餓鬼陀羅尼経(くばつえんくがきだらにきょう)』というお経によるといわれています。
施餓鬼棚に「三界万霊牌」や初盆の戒名を記した位牌を置き、浄水や食物を供え、五如来の「施餓鬼幡」を立てて法要を営むのが習わしで塔婆を宝塔に修めます。
中世、近世においては現実の飢餓の方々を救済するための事業でもありました。